それでは前回の内容をもう少し詳しく解説します。
前回の記事
超必見!スポーツ科学に基づく山で楽に歩く為の5つのコツ(1)
バテない、疲れない山歩きのコツは以下のとおりです。
歩幅やペースを一定に保つ。
つい早く登りたくて、最短距離を行ってしまいがちですが
山では足あげ量をが少なくなるようなコースどりを心がけましょう。
例えば、山では大小さまざまな段差が常にありますが、多少の遠回りになろうともせいぜい3歩くらいの差ですから、騙されたと思って遠回りでも足上げ量が少なくなるようにしてみてください。
すると同じような歩幅で一定のペースで歩けるはずです。
ヨイショ!ヨイショ!と歩かない。たったこれだけでかなり楽になります。
呼吸と脈を一定に保つ
マラソンの走り始めはすごく楽なのに10分もするとすごく苦しくなりませんか?
また、それをガマンしてしばらく走っていると、ふと楽に走れている自分に気づきませんか?
実はこれは、登山でも同じことが起こるのです。
ランナーズハイと誤解されがちですが、
この楽になる状態をスポーツ科学ではセカンドウィンドと言います。
また苦しい時間をデッドポイントと言います。
この苦しさから解放してくれる天国のようなセカンドウィンドがどのような状態かというと、
『心肺が運動の負荷に適応し、酸素の消費と供給バランスが取れたとき』です。
長時間運動をすると、その負荷に対して身体が順応してくれるのです。
そして、初心者にありがちな過ちが『無理せずに登る』を誤解してしまうことです。
無理しない為に『疲れたら休む』を繰り返すとずっと苦しいだけです。
『運動と休息を繰り返すと心肺が安定しない』為、休んでも休んでも苦しい状態が続きます。
では、もっと具体的に言います。
- ・登山開始 15分あたりから酸素が不足しキツくなるので頑張って堪えてください。
- ・登山開始 45分あたりまで耐えると一気に楽になります。
- ・その後は、心肺とペースを一定に保ちましょう。
たったこれだけ楽になります。
しかし、辛くて休んでしまうこともあるでしょう。
それはデッドポイントを迎えるまでの運動強度が高すぎるためです。
つまり、楽にデッドポイントを迎えれば良いわけです。
それには、
- ・可能な限り低負荷な状態で歩きだすこと。
- ・負荷を一定に保つ為に、一定のペースで歩くこと。
です。
登山開始時は、どうしても元気いっぱいですからヒョイヒョイと登ってしまいがちですが、
ウォーミングアップをした後、ゆっくりと登ってみましょう。
そして、最初に述べたように遠回りでも歩幅やペースを一定に保つ。と良いでしょう。
大切なのは
『疲労に休憩などで対処するのではなく、自ら負荷をコントロールすること』です。
それでは最終章へ続きます。
超必見!スポーツ科学に基づく山で楽に歩く為の5つのコツ(3)
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超必見!スポーツ科学に基づく山で楽に歩く為の5つのコツ(1)